この間初めて訪れた喫茶店に、壁一面の書棚がありました。中には乱雑に、文庫や漫画、写真集などが並んでいます。お店の方の趣味だと思った私は、ずいぶん興味の幅が広いなあと感心したのですが、一時間ほど店内にいるうちに、あれはお客さんが置いていくのだと気付きました。聞けば、もう読み飽きたものを自由に書棚に並べているのだそうです。
最近は読み終えた本を、古本屋に売る人も多いでしょう。そうすればたとえ額は少なくともお金になりますから、ぜひそうしたいという考えもわかります。ただこうして自分の本が循環していく流れを直接見られるのも、素晴らしいですよね。私は知らずに出掛けたので、あいにく置いていける物は持っていなかったのですが、次回はちゃんと、ここを目的地と定めてきたいと思いました。
ちなみに、置いた数と同じだけは持って帰ってもいいのですって。書籍の物々交換ですね。次行くときに、素敵なものがあるかしら。あれだけの中から選び放題だと思うと、今からウキウキしてしまいます。もちろん、店内にいる限りは、どれだけ読んでもいいのですよ。たっぷり読んで、そこから持ち帰るためのお気に入りを選ぶのが得策かなあという気がしています。
6月13