押入れの奥から、ビニール袋に入った埃まみれのものが出てきました。何かと思い見てみれば、小学校時代の文集です。ページはすっかり茶色くなっていて、ちょっと厚めの紙を使った表紙は、一度はがれてしまったのか、ガムテープで貼ってありました。でもなぜか、思いっきり曲がっているのですよ。「雑だなあ。もうちょっと綺麗に揃えてくださいよ」と過去の自分に言いたくなってしまいました。
内容は当時担任の先生が作っていた、お知らせを書いたプリントや、クラス皆の自己紹介シート、原稿用紙に書かれたままの、花丸がついた作文もありましたね。拙い鉛筆の文字が、自分の成長を教えてくれます。それはとても微笑ましく、懐かしくもあったけれど、何が書いてあるかは読む勇気はなかったので、そのまままた押入れに突っ込んでおきました。
同級生の友達のひとりは「過去は捨てた」なんて言っている人もいましたが、皆はこうした文集を、大事に保管しているのかしら。捨てる覚悟はありません。でも、遠い未来、自分が天に召された後に、誰かに見られるのも恥ずかしいなあと思っています。まさに遠すぎる将来のことなので、今から考えても仕方ないのはわかっているのですけれどね。
2月21