この間小説の中に、子供がおばあちゃんと森の中を散策するというシーンが出てきました。最近はインターネットを使えば、どんなに珍しい動植物でもたいていは画像を見られますし、生態について詳しく知ることもできます。でもおばあちゃんは、「手に触れてみることが大事」と言うのです。
私はこの場面を読んだ時、もっともだと深く納得しました。それより何日か前、初めて作る料理に失敗していたからです。レシピ本の通りに作ったはずなのに、どこがいけなかったのでしょう。わかりませんが、やっぱり実際にやってみるということが、とても大事ですよね。それに、材料からなんとなく想像できる人がいたとしても、触感や香りや味などは、現物を前にしてみないと、正しいところはわかりません。「まずそうだけど美味しかった」「長く食べず嫌いをしていて損をした」なんてことだってあるのです。
食べ物のみならず、他の事に感じても同じです。実物を知っているか否かで、その物に対するイメージはかなり違うと言えるでしょう。だからこそ私は、積極的になんにでも触れていきたいと思っています。きっかけのぶんだけ、ちょっとだけでもいいのです。それでその後何かが、大きく変わるかもしれません。
10月5