Monthly Archives: 9月 2018

並行読書のすすめ

並行読書のすすめ

読書家の友人は、常に何冊かの本を並行して読んでいるそうです。たとえば日中の隙間時間には仕事に関わるものを、眠る前にはエッセイを、休日には小説を読むといった具合ですね。毎日学び、就寝前に心を休めて、休みにはじっくり別の世界に浸ると考えると、実に理に適っていると思いました。
実は当初は、それで各々の内容を忘れてしまわないのかしら?と感じもしたのですよ。でも私も試してみたら、案外覚えていたので、自分ながらびっくりしました。記憶力がいいというよりは、その本を手にとると思いだす感じと言えるでしょうか。友人を真似たことにより、今までよりもずっと充実した読書ライフを送れるようになったので、彼女にはとても感謝しています。
しかしエッセイの内容は、ちょっと注意が必要ですね。先日の旅行のエッセイ、あれはいけませんでした。「今は夜だし寝る前だし、布団の中で大人しくしているしかないのに。しかもとても眠いのに」と思いながら、自由に動ける翌日翌朝楽しみに眠りにつき、起きた時の開放感はすごかったです。でもおかげで朝からてきぱきと動けたから……あれ?実際はこれで良かったのでしょうか。どちらにしろ外国に関するエッセイはまだたくさんあるので、こんな日々が続きそうです。

若い友達が古い作品を好む理由

若い友達が古い作品を好む理由

年下の友人に、古い作品にとても詳しい人がいます。私の親世代が愛読していたようなものばかり読んでいるのですよ。良い作品は世代を超えて伝えられていきますから、もちろんそれがいけないということはありません。むしろ、自分が知らないことをたくさん知っているので、とても尊敬しています。
どうしてそのような作品を好むのかと聞いてみたところ、親戚のおばさんが好きで、借りているうちにはまってしまった、ということでした。「今のかわいくて綺麗な絵の話も好きだけど、昔の劇画チックなのとか、見ていてぞくっとするよね」と言う彼女は、ホラーでも読んでいたのかしら。ぞくっとするって、そういうことですよね……?それとも、ドラマチックで感動するということ?個性のある表現は、判別がなかなか難しいところです。
でも、結局は、新旧どちらにもそれぞれの魅力があるからこそ、両方とも手放せないということですよね。そして彼女の年代が新しいものを読むのは一般的なので、逆に古いものの話すると、注目されるのでしょう。それにしても、おばさんの本が読めるなんて羨ましい……遠方に住んでいるので会う機会はとても少ないのですが、いつかぜひ見せてもらいたいです。