Monthly Archives: 10月 2017

目が、欲しいと叫んでいるんです

目が、欲しいと叫んでいるんです

ふわふわのパンや、いいにおいを漂わせているお惣菜など、お腹がすいたときにスーパーマーケットに行くと、つい食べきれないほどの食材を買ってしまいますよね。口が食べたいのではなく、目が欲しがっているからです。同じ理由で、ダイエットをしている人がレシピ本を眺めるのは、とても危険なのですって。美味しい料理の写真を目にしたら、ぜったいに食べたくなってしまいますものね。気持ちはわかります。
こう考えると、平和な毎日も、案外誘惑に満ちているものです。食べ物のほかには、テレビのショッピング番組もいけません。「あと○個です!」と言われると、ちょっと欲しいかもしれないと思っていただけの商品を、どうしても今すぐ手に入れなくては、という気持ちになるからです。
他に危険なものは、私の場合は、書店の平積みですね。表紙が見えていると、背表紙だけを目にするよりも、かなり素敵に見えませんか。それで、特にほしいと思っていなかった本を表紙買い……よくあることです。気持ちは晴れ晴れしますが、お財布はすぐに寂しくなってしまいます。ただそれが、素晴らしい作家さんを知るきっかけになったりもするので、危険だけではないところが、ゲーム性があるといいますか、おもしろいところです。

書評に必要なのは客観性

書評に必要なのは客観性

友人が、書評ブログを書いています。私とは読書のジャンルがまるで違うので、時々見てみるととても面白いです。へえ、こんな作品を読んでいるのか。こういうことを考えているのか、などと、長く付き合っても知らないことが、たくさん見つかるのですよ。書籍の評価も、刺激を貰いたいときや、新しい出会いを開拓したいときに、役に立っています。
ただ彼女曰く、これは読んだ本のではないのだとか。読書をしたら、まずは自分なりの感想をノートにまとめて草稿を作り、それを吟味してブログにあげているのですって。どうやら、かなり手間暇をかけている様子……だからこそ、あんなに素晴らしい内容でまとまっているのですね。いい結果は、一朝一夕にはだせないということがよくわかりました。
私が今までに書いた感想といえば、学生時代に宿題だった、読書感想文くらいでしょうか。自分にとって感動したものを語るのは得意だけれど、誰かの役に立つように、第三者として客観的な目線で物事を伝えるのは、難しいと思ってしまうんですよね。だから書評も、書いたことはありません。それに私の場合は感覚で「これは好き」「あれは苦手」と分けたりもするので……冷静に言葉を重ねられる彼女は、本当にすごいと思います。